Archive for Let’s 体力づくり

PAGE2 of 212

子どもの運動・スポーツ

2009 年 6 月 26 日 · Filed in Let's 体力づくり, ◎お役立ち情報

人間の脳は5〜6歳でほぼ90%の容量が完成します。この時期から何を学習するかによって脳の基本設計が定まります。「楽しさ」や「やる気」を重視した指導が重要です。
「子どもの発達段階に応じた運動やスポーツ指導を」とか、神経系の発達がピークをむかえる「ゴールデンエイジ(8歳から13歳くらい)の時期に神経系のトレーニングを」などの知識は、スポーツ関係者のみならず一般的にしられています。ここでは「神経系」というものを理解していただくとともに、指導の留意点をまとめてみました。

コーディネーション能力からみた発達能力

コーディネーション能力の発達は、若年期に顕著に見られます。これは脳の発達と深く関係しています。人間は5〜6歳で脳の容量は成人の90%くらい完成します。しかし基本的なネットワークは充分ではありません。この時期から何をさせるかによって脳の基本設計がなされ、これ以降10歳前後から20歳前にいたるまでに基本ソフトが構築されます。

平衡能力
体幹による姿勢制御
静的・動的姿勢制御の連続性
姿勢・バランスの「つくり」と「くずし」
乳幼児の早い段階から学習している。7歳〜13歳で急速に発達する。20歳〜24歳の学生では、14歳の生徒の能力とほとんど変わらない。適切な刺激がないと早く低下する。
リズム能力
リズム性の維持
リズムの位相
リズムの変調(「つくり」と「くずし」)
女子では11歳、男子では13歳まで急速に発達する。女子には停滞期が早く来る
反応能力
「速さ」と「早さ」
予測を立てるキーを把握
感覚と運動の相互媒介
反応能力は、成人前に最高のレベルに達する。7歳〜10歳に急速に発達する。男子では、たえず発達し続け、女子は、16歳で停滞してしまう。
定位分化
能力
目を切るーアイカット
動きで測る感覚
感覚で測る動き
分 化能力は、7歳から10歳の間に急激に発達する。12、13歳で、ほぼ最高のレベルに達しその後は停滞する。18〜21歳の間に、第二の発達の時期があ る。空間的な分化能力での発達(7〜9歳)は、時間的な面(9〜13歳)のものよりも先行する。 定位能力は、7歳〜9歳と13歳〜16歳である。10 歳〜13歳は「運動の再構成期」にあたり、停滞する。

コーディネーショントレーニングの視点から
(スポーツリーダー要請講習会:徳島大大学 荒木 秀夫教授より参照)



〜9歳頃
  • 神経系の発達
  • 集中力が長続きしない
  • スポーツヘの好奇心の喚起巧みな身のこなしの習得 (特定の競技がある場合)
  • 基礎的技術の習得
  • 成功体験による運動の定着数多くのスポーツの経験(発育・発達を考慮した簡易ルールの設定)
  • 競争や攻防のおもしろさの理解
  • 各種スポーツの基礎となる多様な動きの指導
  • 特定競技については、基礎的技術の指導


〜13歳頃
  • 筋持久力、全身持久力の発達
  • 呼吸・循環器系の発達
  • 二次性徴の発現
  • 達成意欲の高まり
  • スポーツを継続する意欲や態度の育成
  • フェアプレー精神の育成運動の持続性(ねばり強 さ)の育成 (第一線から特定競技がある場合)
  • 専門的技術の習得
  • 特定競技の選択
  • 基礎的技術の習得
  • 特定競技における適切な到達目標の設定
  • ある程度競技を専門化しつつも数種目 のスポーツの実施
  • ルールを遵守するとともに、対戦相手を尊重した競技の行い方の指導
  • 個人に応じた課遁を与え、自ら考え、工夫 ができるようにする指導
  • スポーツ医・科学に基づいたトレーニング の基本の指導
  • 性的成熟や性差を踏まえた指導
  • 特定の競技については、基礎的技術の 指導から専門的技術の指導へ移行


14〜
18歳頃
  • 体格、体力・運動能力の充実
  • アイデンティティーの確立
  • 競技者としての自覚と自 己分析能力の育成
  • スピードとパワーの育成
  • 特定競技の専門的技術の習得
  • 競技者としての最終目標の設定
  • 競技者としての人間教育
  • 自己の課題に応じた自主トレーニングができるようにする指導
  • スポーツ医・科学を導入し、特定競技に 必要な本格的トレーニングの実施
  • 障害防止のためのトレーニング指導
  • 特定の競技について専門的技術の指導


19歳〜
以降
  • 身体能力が最高に充実
  • 一部の競技者は、体力・ 運動能力がピークから下降へ
  • トップレベルの競技者としての責任感と競技への執着心の育成専門的技術の完成
  • 競技力のピークの長期化
  • 世界的な主要な競技会での好成績の獲得
  • 国際感覚とコミュニケー ション能力の育成
  • 世界のレベルを踏まえた自己分析と新たな課還の設定
  • ハードなトレーニングに耐えられる体力の強化
  • 世界の動向に対応した技術や戦術の開発
  • 主要な競技会を念頭に置いた強化、調整
  • 競技会で全力を発揮できるメンタル面の強化
  • 国際性を念頭に置いた外国語教育やマ ナーの育成

年齢については、おおむねの目安であり、各競技の特性個人の発育・発達状況並びに男女差を考慮する必要がある。指導カリキュラムの策定指針(平成9年度保険体育審議会答申より引用)

高齢者のスポーツ

2009 年 6 月 26 日 · Filed in Let's 体力づくり, ◎お役立ち情報

高齢化にともなってお年寄りの自立した生活がおおなえる健康な人を多くすることは現代社会において重要です。

人間は加齢とともに身体能力が低下し、病気や障害が発生するリスクが高まります。こうした現状を踏まえ、明るく元気に自立した生活を営むための機能や能力に注目することが重要です。
良い人生を送り、天寿をまっとうするための生活機能には次のような生活機能を充実させることが重要であり、スポーツはそのための手段であることを考え単なる運動だけではなく、スポーツを通しての仲間つくりや社会貢献も重要です。

高齢者であっても俊敏性やスタミナを改善できることは多くの研究で明らかです。

高齢者の運動の留意点

  • 仲間つくり、地域参加など社会関係性を進展させていく契機としてとらえる。
  • 運動は身体的刺激だけでなく知的刺激をともなっていることを十分理解した指導が必要である。
  • ヘルスチェックをもとに妥当なプログラムを実施する。(運動を好きにさせる、ゲーム感覚や音楽を用いて、簡単に参加できるプログラム、普段の生活に応じた、爽快感を)
  • ウォーキングなどの有酸素運動をベースにするが筋力アップも取り入れた運動メニューであること。
  • 水分と栄養の補給を

(文 献体育の科学 2002VOL52高齢者スポーツのすすめ)

こんな間違いありませんか?

2009 年 6 月 26 日 · Filed in Let's 体力づくり, ◎お役立ち情報

トレーニングについてこんな誤解をしていませんか?

Q1 トレーニングで筋肉太りする?

A1
  • トレーニングを開始したばかりの筋力向上は主に神経系の応用が原因で、筋肥大をするのは6〜8週間経過してからです。また、極端な筋肥大をおこさせるようなトレーニングは過酷です。週1〜2回の一般のトレーニングジムでするようなトレーニングではむしろ「筋肉で締りのある体型」が手には入るといった考えの方が正しいと思われます。

Q2 筋肉トレーニングをすると体が硬くなる?

A2
  • 確かに高重量で稼動範囲が限られたレジスタンストレーニングは結果として可動域を低下させることがあります。また筋肉量の増加により、間接の可動制限が加えられる場合もありますが、通常のレジスタンストレーニングでは柔軟性の向上をもたらすといわれています。可動域の低下を防ぐにはもちろんストレッチ、ウォーミングアップ、クールダウンも必要です。また、主導筋と拮抗筋の両方を鍛えることや関与する間接の可動域全体にかけて行うことが大切です。
    スポーツ選手であるならば指導者は傷害発生の予防やパフォーマンス向上のために否定してはいけません。

Q3 ウエイトトレーニングにはウエイトベルトが必要?

A3
  • スクワットなど体幹を鍛える動作にはウエイトベルトを必ず着用と考えている人がいると思いますが、ウエイトベルトを着用するとウエイトベルトが脊柱を安定させ、体をささえる機構(脊柱起立筋、腹筋群)の割合を小さくしてしまい、かえって腰部の傷害につながるおそれがあります。目的によってウエイトベルトを使い分けましょう。

Q4 ダイエットのための運動には30分以上の運動が必要?

A4
  • 脂肪を燃焼させるためには、30分くらいの運動とか聞いたことはありませんか?これは痩せるために、適度な運動時間の目安としたものであり、実際の運動では1分くらい継続できる運動では、有酸素系の燃料、脂質が利用されます。したがって30分位してから脂肪が燃焼していくというのは間違いであり、正しくは 30分くらいの運動によって脂肪を燃焼させることにより、やせるための運動効果がでてくるのです。

(文献) ストレングストレーニング&コンディショニング ブックハウスHD)
トレーニング科学ハンドブック トレーニング科学研究会編 朝倉書店)

PAGE2 of 212